ブログ

総務常任委員会質問 令和4年度当初予算編成について

2022.04.21 <日記

2 令和4年度当初予算編成について

 (1) 令和4年度の市債発行見込み

 

(質問)

令和4年度は、税収等の回復が見込まれておりますが、長期にわたる新型コロナウイルス感染症の影響は市民生活に大きく影を落としています。そんな中、日々、財政運営をこなしておられる財政部をはじめ、当局を高く評価し、敬意を称するところです。

今後も長引くコロナ禍で苦労されている市民や事業者の方々の支援にしっかりと取り組んでいくとともに、引き続き、将来を見据えた健全な財政運営に努めていかなければなりません。

そういった視点のもと、令和4年度当初予算における市債発行見込額を見てみますと、130億4千万円と、令和3年度と比較して37億9千万円の減、マイナス22.5%と、大きく減少しております。

このうち、臨時財政対策債を除いた建設的な市債である、いわゆる通常債については、85億4千万円と、令和3年度と比較して1億9千万円の減、マイナス2.2%となっておりますが、建設事業は、内容や事業進捗によって年度ごとの事業規模が異なるため、市債についても増加や減少があるものと理解しております。

また、地方交付税の振替財源とされる臨時財政対策債については45億円と、令和3年度と比較して36億円の減、マイナス44.4%となっており、臨時財政対策債の大幅な減少は、財源確保としては懸念事項ではないかと考えております。

そこで、令和4年度の市債全体のうち、通常債についての増減要因と、臨時財政対策債の減少要因について、それぞれ伺います。

(答弁)

はじめに、令和4年度一般会計当初予算における建設的な市債である、いわゆる通常債につきましては、まず、主な増加要因ですが、上武道路の道の駅「まえばし赤城」の設置事業や、日赤病院跡地への夜間急病診療所と福祉作業所の移転新築工事などであります。

一方、主な減少要因といたしますと、新議会棟を含みます市庁舎一部改築工事の進捗に伴う減少や、永明公民館の移転新築工事の完了などでありまして、これらの要因により、通常債全体では減となったものでございます。

また、臨時財政対策債の大幅な減少につきましては、国税収入等の回復基調のもと、国が作成した令和4年度地方財政対策などを踏まえまして、本市においても、市税収入や地方交付税が増加する一方で、臨時財政対策債は大きく減少すると見込んだものでございます

 

(2) 令和4年度末の市債残高見込み

(質問)

答弁いただいた要因によりまして、市債発行額が大きく減少することが分かりましたが、一方で、市債を償還する公債費を見ますと、令和4年度は約159億7千万円となっており、対前年度で1億8千万円ほど増える見込みであります。 市債は結局のところ借金であるため、将来負担を考慮した健全な財政運営のためには、発行額と償還額のバランスの維持が求められると思いますが、そこで、一般会計における令和4年度末の市債残高の見込みについて伺います。

 

(答弁)

市債残高についてでありますが、まず、令和3年度末の一般会計における市債残高では、臨時財政対策債を含めまして、全体で約1,559億5千万円と見込んでおります。

これに、令和4年度市債発行見込額の約130億4千万円を加え、さらに、公債費のうち元金償還見込額の約153億3千万円を差し引きますと、令和4年度末の市債残高は約1,536億6千万円と、前年度よりも22億9千万円ほど減少するものと見込んでおります。

この残高のうち、後年度、普通交付税によりその償還費の全額が措置される臨時財政対策債を除きました、いわゆる通常債ベースにおきましては、令和4年度は発行見込額よりも元金償還見込額が上回っているため、令和4年度末残高は、約892億3千万円と、前年度よりも約14億9千万円の減少を見込んでいるところでございます。

2 市債について

(3) 今後の市債残高見込み

(質問)

今回、市債残高は全体的に減少する見込みであり、この傾向が続くのであれば、健全な財政運営を維持できるものと理解をいたしました。また、そのうち通常債につきましても、残高が減少する見込みとのことでありますが、今後も大型の建設事業が控えているとも聞いております。そこで、今後、市債残高はどのように推移していくと見込んでいるのか伺います。

(答弁)

今後の市債残高の見込みにつきましては、まず通常債では、実際には事業の進捗状況等に左右されるものではありますが、今後、建設事業などの投資的経費を令和4年度並みに抑えることができれば、減少傾向を維持できるものと考えております。

一方、臨時財政対策債につきましては、国税収入など国の動向に左右されるため見込みが困難でありますが、今後の発行額が令和4年度と同額と仮定いたしますと、その残高は減少傾向となり、

また、市債全体の残高といたしましても、減少傾向で推移していくものと考えております。いずれにしましても、市債残高の縮減につきましては「元金償還額を上回らない市債発行」という、これまでの考え方を基本とし、特に通常債の活用につきましては、できる限り対象事業の厳選と、より有利な市債の活用に努めることで、将来負担の平準化や一般財源負担の軽減を図るとともに、財政指標の動向にも十分留意しながら、引き続き、健全な財政運営に努めてまいりたいと考えております。

(要望)

市債を「元金償還額を上回らない市債発行」という一定のルールで運用し、健全な財政運営を維持することは、持続可能な市政運営に資すると考えますが、一方、区画整理や道路事業など投資的事業は市民生活の向上に欠かせないものと言えます。したがって、財源の確保と投資のバランスに引き続き留意しながら、財政運営を推進していただくよう要望させていただきます。

 

あらいみか(新井美加)

あらいみか事務所

〒371-0846 前橋市元総社町 2274
tel: 027-289-6469 fax: 027-252-0143
mail: info@araimika.com