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建設建設水道常任委員会 敷島浄水場更新事業について

2020.07.24 <日記

6 敷島浄水場更新事業について

(1) 配水塔築造工事の概要

 

(質問)

敷島浄水場更新事業について、お伺いします。

我が国においては、道路、橋梁、公園、下水道などの社会資本ストックの多くが高度経済成長期に集中的に整備され、多くの施設が一斉に更新時期を迎える状況となっており、老朽化に伴う急激なメンテナンスコストの増大や財源・技術者の不足による更新の停滞などが大きな社会問題になっています。

水道事業も例外ではなく、施設や管路の老朽化が深刻な問題となっており、昨年10月に施行された改正水道法においては、改正の大きな柱のひとつとして水道施設の適切な維持管理および計画的な更新に向けた対策が打ち出されました。このような状況の中、水道局では平成27年に策定した「前橋市水道ビジョン」に基づき、本市の代表的な基幹施設である敷島浄水場から施設の更新事業に着手しており、その他の施設についても統廃合などを検討しながら順次計画的に更新事業を進めていくものと認識をしております。

現在は、令和元年度から令和2年度までの2か年工事として、敷島浄水場の配水塔築造工事を進めているものと承知しておりますが、令和2年度の水道事業会計予算書や付属説明書を確認いたしますと、工事請負費として6億6千万円が計上されております。そこで、改めて配水塔築造工事の概要について、また、現在の進捗状況、令和2年度の工事内容についても併せてお伺いします。

(答弁)

はじめに配水塔築造工事の概要についてでございますが、昭和4年の給水開始から90年が経過し老朽化が進行している水道タンクに代わる新たな配水塔の築造を行うとともに、流入・流出管路や配水流量計、緊急遮断弁など付帯設備も併せて更新を行うもので、令和元年6月から工事に着手しております。また、進捗状況につきましては、既に配水塔のコンクリート基礎が完成し、現在は配水塔本体の材料となるステンレス製の板材を工場で加工製作中であり、工事は概ね順調に進んでおります。

令和2年度は、工場で製作されたステンレス製の板材を敷島浄水場に搬入し、現場で溶接組立を行うとともに付帯設備の施工も並行して進め、令和3年3月に工事の完成を予定しております。

 

(2) 詳細設計業務の概要

(質問)

配水塔築造工事につきましては、概ね順調に進んでいるとのことで安心いたしました。安全・安心な水道水の安定供給のためにも、速やかな完成を目指し、今後も確実な工程管理をお願いします。

一方で、敷島浄水場には配水塔以外にも1号配水池や緩速ろ過池など昭和4年の給水開始から供用している施設があるとお聞きしています。

敷島浄水場を今後も安定して運用していくためには、これらの老朽施設への対応も不可欠だと考えております。

この件については、既に令和元年度から2か年の工期で敷島浄水場詳細設計業務を実施中とのことであり、令和2年度の当初予算書によりますと、約4千6百万円が計上されています。

そこで、改めて詳細設計業務の概要について、また、現在の進捗状況、令和2年度の業務内容についても併せてお伺いします。

(答弁)

 はじめに詳細設計業務の概要についてでございますが、老朽化が進行している各施設を新たに更新するための設計業務であり、具体的には配水池、電気設備、ポンプ設備並びにそれらを設置する建築物等の更新に向けた検討および設計を行うものでございます。

また、進捗状況につきましては、令和元年12月から着手しており、現在、現地調査及び関連資料等の確認作業を進めているところでございます。

来年度の早期にはボーリングによる地盤調査を実施する予定であり、その後、調査結果等を基に施設の配置計画、構造形式、基礎形式などの検討を行い、令和3年3月の業務完了に向け、詳細設計を進めていく予定です。

 (3) 今後のスケジュール

(質問)

 詳細設計業務の概要については理解いたしました。

敷島浄水場は、前橋市の水道システムにおいて中心的な役割を担う基幹施設であり、更新に際しては、地震対策、浸水対策など、各種の災害対策を考慮して設計を行っているとお聞きしています。

近年、全国各地で発生している大規模地震や地球温暖化による台風の大型化などを考慮いたしますと、本市で、いつ大規模な災害が発生するか分かりませんので、安全・安心の観点からも、一刻も早く新施設の供用を開始する必要があると考えております。

そこで敷島浄水場更新事業における今後のスケジュールについて、お伺いします。

(答弁

敷島浄水場更新事業における今後のスケジュールについてでございますが、配水塔築造工事につきましては、令和3年3月に工事が完成した後に、順次、水張り試験や水質試験、また設備関係の試運転などを行い、施設の安全性を確認いたします。その後に予定している旧施設から新施設への切り替え作業につきましては、水道管内に流れる水の方向や速さが変化することで、一時的に濁水が発生する可能性もありますので慎重に作業を行い、なるべく早期に新しい配水塔の供用を開始したいと考えております。

また、詳細設計業務で検討しております配水池や電気設備、ポンプ設備などについては、令和3年度中の工事着手を目指し、業務終了後速やかに、工事の設計積算及び契約事務を進めていく予定です。

なお、配水池などの工事に要する期間については、今後の詳細設計業務の中で算定する予定ですので現時点では想定になりますが、最終的に敷島浄水場の更新工事が完了するまでには、工事着手後7年程度の期間を要するものと考えております。

あらいみか(新井美加)

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