あるじのいないキッチン
2013.04.29 <日記>
約20年前に自宅を新築する時、母が唯一こだわった対面キッチン。
「台所にいてもみんなの顔が見えるから」と
せまくて、小さいけれど、母の大切なお城。
26日のお昼少し前。
義妹からの電話。
「おねーちゃん、大変なことになった...」
この第一声で、母になにかあったと直感した。
「新井家」の細々とした問題、または、一大事を出先の私に伝える役はいつも母である。
その母の声ではない。
ということは・・・
ものすごい勢いで、私の脳裏をよぎったのは、ベットに横たわる母の姿だったり、車いすの母の姿だったり。
「はっ」と我にかえり、冷静に義妹から状況を聞くと
庭いじりをしていて、段差ですべって、そのまま家の前の道路わきまで転がっていったらしく、その時に肩を強く打ったので、起き上がれなかったとのこと。家の中にいた義妹と父も気づかず、通りすがりの近所の人が見つけて、家の人に伝えてくれたそうだ(余談だが、この第一発見者は、元総社地区で一番元気がよいおばさま。私の選挙の時は応援団。ということは今頃、元総社中に母の話は伝わっていると思う)
医者の判断では、右肩の骨がかなり複雑に折れているらしく、手術が必要とのこと。
いろいろ段取りがすんだ昨夜
ふと、あるじのいないキッチンを見た。
今回は骨折ですんだけれど...
ホッとした私は「娘」にかえって、ここに私が座るといつも出てくるコーヒーを、今夜は自分で入れながら、子供ように泣いた。